シミラン諸島ナイトダイブの魅力|ドナルドダックベイで夜行性生物を観察
シミラン諸島(島№8/Ko Similan)北西海岸に位置する ドナルドダックベイ(Donald Duck Bay) は、ナイトダイブの人気スポットです。点在するサンゴの根や大岩は多くの生物の寝床となっていますが、夜行性の生物たちは砂地に出て餌を探さざるを得ないため、ダイバーは彼らの活動を間近で観察できます。

ドナルドダックベイ 基本情報

- 水深:平均8m、最大15m
- 透明度:10~20m
- レベル:初心者向け
- 流れ:中程度
- 総合評価:★★☆☆☆
ナイトダイブで見られる代表的生物
🦀 オオアカヒズメガニ(Ranina ranina)

- 英名:Red Frog Crab, Spanner Crab, Hawaiian Kona Crab
- 体色:鮮やかな赤~朱色。ナイトダイブのライトに映える
- 甲羅:平たく幅広、前縁がスパナ状
- 体長:最大甲幅15cm前後
- 行動:砂に潜る習性があり日中はほとんど見られない。夜間に砂地や岩陰を歩き回る
- 食性:肉食傾向。二枚貝や小型甲殻類、死骸を食べるスカベンジャー
観察のコツ:ライトを当てると鮮やかな赤色が浮かび上がり存在感抜群。驚かさず落ち着いて観察しましょう。
🦞 ロブスター(Spiny Lobster/ウミイセエビ属 Panulirus)

- 体長:30~40cmほど。長い触角を持つ
- 生息場所:岩の隙間やオーバーハングに潜む
- 行動:夜行性。ナイトダイブでは砂地やリーフ上を歩き回る姿を観察可能
観察のコツ:ライトに驚くと素早く後退するので、静かに観察すると餌を探しながら移動する姿をじっくり見られます。
🦑 コブシメ(Broadclub Cuttlefish, Sepia latimanus)

- 最大体長:50cm以上
- 特徴:体色を瞬時に変化させる能力が高く、砂に擬態したり繁殖期には鮮やかな模様を見せる
- 行動:ライトに集まる小魚や甲殻類を狙う
ナイトダイブでは幻想的な色彩変化や産卵期にはペアでの行動も観察でき、写真撮影にも最適です。
🦁 ネッタイミノカサゴ(Pterois volitans / Red Lionfish)

- 分類:スズキ目(Scorpaeniformes)、フサカサゴ科(Scorpaenidae)
- 和名:ネッタイミノカサゴ
- 英名:Red Lionfish
- 分布:インド洋~太平洋の熱帯・亜熱帯域。シミラン諸島、タイ南部沿岸、日本の南西諸島など
- 体長:20~35cm程度(最大40cm前後)
- 特徴:長く美しい背ビレ・胸ビレを持ち、赤・白・茶色の縞模様。背ビレ・胸ビレの棘には毒あり
- 行動:夜間も活発に動き、小魚や甲殻類を待ち伏せ捕食
観察のコツ:ライトはやや弱めに当て、静かに近づくと自然な動きを観察可能。ヒレには触れないよう注意。
ナイトダイブの魅力
ドナルドダックベイでは、日中は出会えない夜行性の生物たちが活発に活動します。ロブスターは岩陰から出てきて餌を探し、コブシメは光と色で幻想的な姿を見せるため、ナイトダイブならではの観察体験が楽しめます。
シミラン諸島でのナイトダイブは、初心者でも安全に楽しめるスポットです。オオアカヒズメガニやロブスター、コブシメなど、個性的な夜の海の生物たちをぜひ間近で観察してみてください。
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